日本と世界の都市計画 8
昭和9年の改正昭和9年の改正の第1点は、後退建築線を廃止して、その機能を壁面の位置指定の規定の方に統合した点です。
それまでの建築線には、基木的に道路の新設拡張を目的とする機能と、道路に沿う建築物を道路境界線から後退させることを目的とする機能の両方がありました。
また一方、建築物を道路境界線から一定距離後退させるためには、壁面の位置指定でもそれが可能でした。
つまり、建築線と壁面の位置指定は、機能的に一部重複していたのです。
もちろん、壁面の位置そのものを限定するという点て建築線と区別されるはずでした。
しかし、実際には、壁面の位置を限定して家並を揃えるということはそれほど重要視されず、現実的利用にあたっては、後退建築線と同様に一定線以上の後退という形で使われていくことになります。
すなわち、この改正以後、後退建築線の機能が統合された後の壁面の位置指定は、建築位置指定線と建築限界線と両方の使い方かできるようになったのです。