日本と世界の都市計画 4
市街地建築物法に規定された建築線の実質的機能は、このプロシア建築線法におけるそれと大差ありません。
強いてその機能上の違いをあげるならば、プロシア建築線法では、建築線を後退して指定できる限度が3mに限定されていたこと、建築線の指定により道路のみならず広場や公園用地まで生み出すことが可能だったことの2点ぐらいです。
ただし、この法律には、建築線指定の際に指定する主体(地方警察吏)が考慮しなければならない事項やその際にふまなければならない手続きおよび閲覧や訴願、損害賠償などに関する規定が詳細に決められていました。
それに比べ、市街地建築物法では、それらに関しての詳しい規定はありません。
日本では、原則として建築線制限による損失に対しては、補償請求はできないことになっていました。
これは建築線制限が一種の警察規制と考えられていたからです。
また、指定の際にふまなければならない手続きなどに関しては、法律にではなく、実施にあたる各府県の施行細則に定められていました。